今日は世界で一番靴を売っている
アメリカンアパレルメーカーNIKEの
子供靴について
NIKEは新しいモノをどんどん生み出す力があり、
常に市場をリードする力がどの時代でもあり、
今、靴業界を変えてしまう試みをしているブランド
NIKEとは
ASICSの米国での販売代理店だった。
1968年アシックスの米国での販売権を独占契約しそこから
ビジネスが始まった。
のちに穏やかではない決裂を起こし、最終的にはアシックスに勝訴し
一億円超の和解金で和解している。
日本的なアシックスとアメリカのNIKE
そもそも日本的なビジネスを海外の人たちと
シェアできるのか、という試みは
”無駄”だと判明する。
奪って支配する、弱いもの、古きものは淘汰されて
新しいものに変わっていく
おそらく流行り廃りがあるファッション業界において
この考え方は正しい。
創業当初はメキシコで生産していたが
このアシックスとの決裂後にアシックスのライバル会社
アサヒシューズに製造を委託。
ただ製造を委託するだけでなく、アシックスから靴の製造職人を引き抜きなど
強引な手法もあり、次第にアシックスもナイキも雲行きが怪しくなっていく。
著作権問題の勃興
靴のデザインはナイキが、製造はアシックスが行う。
アシックスには製造技術が有り、アシックスの技術無しでは
その靴は作れない。
その名をコルテッツ
なのでアシックスから技術者を引き抜いた。
しかし、ナイキも今ほどを大きな力は無く
引き抜きの資金もなく、何度も倒産危機があり
ある日本の企業に融資を受けることになる。
現双日の前身会社である。
現実社会は、マラソンと同じで
抜くか抜かれるか
一番と二番が存在し、順位が存在している。
NO.1にならなくても生きていける日本社会はすごいこと。
でもNO.1を目指して世界中が競争している中
このままで良いのか、とも思う。
現在のNIKEと小売り業界
小売店との関係を見直す
NIKEは、Amazonから撤退する
靴屋業界に身を置くものとして衝撃が走った。
NIKEが、一部の小売店から撤退する。
まさに青天のへきれき
これだけ売れているブランドが何故だろう。
徹底されたブランディング
NIKEの商売上手なところはブランド作り
この靴を履いていてもダサくない
こだわりはそこにありそれに沿って行動している。
そこに靴メーカーとしての考え方が全て出ている。
もちろんダイナモフリーというNIKE子靴の中では
抜群の履きやすいモデルもあるけれど
基本的にはサイズ選びが難しいブランド。
デザイン優先のサイズ感
多くの靴は実際の足の長さにプラス1cmで買うのがセオリー。
16cm位までは実際の足の長さ+0.5㎝の子も多い。
NIKEのサイズ感はモデルによって違うのでその返品交換がすごく多い!
なのでネットで買う場合はサイズ選びが難しい。
迷ったら大きめで買い大きければある程度ならインソールで。
本当に大きければ成長を待つそれが正解だと思う。
デザインとネーミングセンス
“履くTシャツ”
↑このフレーズは知っているだろうか。
エアプレストの広告文句
抜群の売り文句、その理由は
サイズをS,Mで展開、柔らかい履き心地だったりパンダだったり話題性抜群だった。
2015年に突然リメイクされて世に出回るNIKEプレスト
いつもどうして完売して転売屋が2~3倍で販売
この欲しい人が正規の値段で買えないこの状況。
本来ならNIKEがたくさん作れば解決する。
抜群の在庫管理能力
意図的に供給過小にして人気を維持するのにアシスト。
セールで売り切るよりも定価で品切の方がメーカー側としてはメリットがたくさん。
在庫切れ売り逃しをしてでもブランドバリューを守る
NIKE
定価で簡単に売れる
販売員
損をしているのは売り逃してる
店舗
買い逃してた人正規の値段で買えなかった
欲しい人
結局一番損してるのは欲しい人
プレミア感持たされて並ばされてネットで抽選させられて
転売屋に倍くらいの値段で買わされて。
逆に言うとプレミア感のあるもの
を何とか手に入れたその喜び
そこも否定出来ないのだけれども。
NIKEの商品展開
どれが定番の商品?
TANJUN
各ブランドには定番っていうのがある。ずーーーっと売り続けてる商品。
ニューバランスの子靴なら996
NIKEはなんだろうかって考えた時真っ先に思い浮かんだのがタンジュン
タンジュンのサイズ感はNIKEの中では普通
けど甲高さんにはきついかも。
そして親子コーデがしやすいタンジュン。
最近ネットで子靴をこうやって探しても本当に在庫がない。
うちのお店でも在庫が足らない特に子供靴
安くしてたくさん売って薄利多売方式は売る商品が
たくさんあってこそ
昔のアパレルメーカーはセール用商材を出してくれてたけれど。。。
メーカーもブランディングに必死
ブランドのイメージで売上がかなり変わる。
日進月歩のテクノロジー
機能性で商品に大差をつけることがもう難しい現状
そうなってくると、商品の説明する技術がより
求められて、販売員の力量というのが
売上に多いに関わってくる。
今、インセンティブがあるお店も少ないし
人手不足で売れない販売員もクビにはならないだろうし。
インセンティブとは売ったら売った分給料に反映される制度で
歩合制とも言われかつてはアパレルでもよくあった給料制度
これから供給縮小で需要を作っていくこのNIKEのやり方が主流になるのかな。
デザイナー達が魂込めて考えて工場の人達が汗水垂らして作り上げた商品が
馬鹿みたいな値段のセールで売られる。。。
これは異常。
大量生産を止めるそれがメーカーと
私達小売業に携わる人間の生き残る道なのかもしれない。
一応、元経済学部だけあってまとまった!(笑)
AIRMAX
NIKEといえば、靴の中底にエアが入っていて
衝撃を吸収してくれるから、履きやすい。
これが、今現在は最早、不正解。
足を入れた時の足入れの良さでは低反発のインソールに負けて
衝撃吸収能力、耐久性などではEVA素材に負ける。
EVA素材とは、-20~60度変質することの言わば未来の素材
耐水性、耐久性、リサイクル性、軽量性をもちながら、弾力性、柔軟性を持ちあわせている。
似たような素材にゴムもあるが、低温化で硬貨してしまう弱点があるため
素材としてはその点でゴムに勝る。
一方、経年で若干の縮み、60℃程度で変形してしまうという弱点もある。
それでも、市場から完全になくならないのは何故か
.それは、エアマックスブームで買いたいのに
買えなかった層と、かつての憧れがあるからだと私は思う。
エアマックスにはかなり、種類があり、
1番有名なのがこの90かと思われる。
個人的には95が好きで長年履いていたんだけれど
靴屋で働く時に屈み難いということでさよなら、した。
エアマックス90は踵部分にのみエアが入っていて
着地の衝撃を吸収する、ということを
人々にわかりやすく体現、説明してくれる靴だった。
靴屋が好きなインソールだけ替えて、
履き心地を最適化させやすい靴中の構造
多少、カスタムしてでも、履きたい、それがエアマックス
AIRFORCE 1
AIRFORCE、直訳すると制空力とか空軍という意味
これを最近、やたらと聞かれる。
あいにく、うちの店舗では取り扱っておらず、取り寄せになるんだけども。
ABC-martの大型店や、atomsあたりでしか置いていない。
NIKEの直営店とアウトレット
はっきり言ってNIKEが好きな人は探して買ってね
、という靴
楽天でも取り扱いがかなり少ない。
https://www.nike.com/jp/w/boys-air-force-1-shoes-1onraz5sj3yzy7ok
1982年に当時のバスケットボールシューズとしては画期的な
エアシステムを搭載し、世に現れ現在は、ナイキのエアシリーズを
象徴する、”アイコン”
エアマックスシリーズがゴテゴテするのに対して
エアフォースワンは、非常にミニマムでシンプル
高校生の時はエアマックス狩りの対象外の靴で
気軽に買えて、履けた靴
昔は6000円程度で売っていた気がする。
しかしながら、子供の足にはフィットしにくく
親子で履くにはおススメしずらい1足。
DYNAMOFREE
子供サイドからの人気ナンバー1
親御さんたちからは、芋虫みたいな靴と言われる
NIKEの足育シューズ
スリッポンタイプの最高峰
細い足幅の子供には合わないけれど、
これほど、便利な靴はない。
何が便利なのか。。。
☑幅広設計
☑マジックテープが不必要なスリッポン
☑子供が自分で簡単に履ける機能性
☑足の動きに沿って動くソールと耐衝撃性
NIKE随一の幅広設計
IFME、瞬足バネの3E、313(NEWBALANCE)、そしてこのダイナモフリー
子供靴業界で足幅っが広い子に進める子供靴屋で重宝する4つの選択肢
物理的に靴が足に入らないこともあるけれど、この選択肢4つの中で
親の服装、言動などから最適なチョイスをする。
子供の靴にお金をかけないだろうな、という人には
IFME、瞬足バネの3E
子供の靴にはお金もかけるし、子供にも気をかける人には
313(NEWBALANCE)
お金は気にしないし、子供に気をすり減らしたくなさそうな人には
ダイナモフリーを進める。
ダイナモフリーは、幅広だけでなく、使っている生地も
非常に伸縮性があり、甲高な足にもしっくりくる。
マジック無しのスリッポン
マジックテープの子供靴は、足をしっかり固定できるので
走りやすい。
早く走る上では足を固定するのは必須。
しかしながら、それと引き換えに脱ぎ履きが手間になってくる。
一人の親としては、マジックテープ位しっかりつけて欲しい、思いと。
大人としては、こちらも毎回紐を結びなおせ、と言われたら
非常にめんどくさくて嫌だな、とも思う。
その結果、マジックテープの着脱をせずに足を突っ込むのを
見て見ぬふりをするように。
朝の出勤前の忙しい時、
靴を自分で履いてくれるだけで御の字
親として子供の成長を感じてしまう私のような親には
最適なスリッポンという選択肢。
マジックテープを剝がさずに靴をねじ込むことを
繰り返していると、マジックが駄目になって買換え、となる。
ずぼらな子供にとっては結局は経済的、かもしれない。
子供が自分で履ける靴
教育として、自分で靴を履かせる。
でも、マジックだと時間がかかって
(親が)イライラする。
子供だって怒られたくないし
親だって怒りたくない。
そこで、この高性能スリッポンダイナモフリー
保育園、幼稚園で子供が自分で履く場面
ダイナモフリーだと、足を入れるだけでロケットスタート
他の子よりも早くできた、という肯定感を得れるかも。
性能重視
見た目<機能性
形が独特でファッション的に合わせる服が少ない。
それがこのダイナモフリーの最大の欠点。
ジョガーパンツしかあわん。。。
その反面、機能性はすごい!!
屈曲性に優れた靴
ソールに刻まれたフレックスグルーブ (アウトソールや
ミッドソールにある溝) が足の自然な屈曲をサポート。
驚くほど、曲がる。
足が曲がるところで、靴底も、靴も曲がるように
設計されているから履きやすい。
そして、靴に使われている生地もまた伸びる。
靴全体が足の歩く、走るという動作に合わせて
変形するので履きやすい。
足首を優しくしてくれる履き口もちょうどいい締め付け。
甲高幅広など足本体の作りは個人差がかなりある。
しかしながら、足首には個人差があまりない気がする。
なので、このちょうどいい履き口が実現できるのだと思う。
高耐久性
うちには3人娘がいて一番上の子は今、23㎝
とっくにダイナモフリーは卒業しているが、長女と次女は
3歳差でおさがりとしてよくこのダイナモフリーを下ろしていた。
正確に言うとダイナモフリーだけは
比較的に奇麗なまま、下の子のおさがりとして使うことが可能だった。
本体の生地もぬるま湯で、表面を少しこすれば直ぐクリーンになるし
靴底が摩耗してなくなって買換え、というのもなかった。
合計3年程、履ける子供靴
コスパ最高
値段としては5000円超の高級子供靴
3年履くことが出来たら、元は取れた気がする。
ニューバランスの313も同程度の性能、値段だが
あちらはスエードで、手入れが大変。
なおかつ、マジックなので雑に扱うと
すぐぼろぼろの見た目になってしまう。
COURT BOROUGH LOW / MID
ナイキ史上最も靴屋泣かせのモデル
デザイン優先のモデルの最たるところ
本来、子供の足は幅広甲高で
17㎝くらいから、足が立体的になり立ち上がっていく。
土踏まずが出来て足のアーチが出来て
幅広から標準幅へ、さながらテントが立ち上がるように。
だいたい17cmまでは幅広いのが正常。
それにも関わらず、このコートバローは
幅が狭いのに関わらず、足指の部分、前部が長い。
走ったり、普段過ごすのには不向きな靴。
しかしながら、ダンスには最適。
足幅のサイズ感がサイドステップに最適で
現に、ダンスで使う、という用向きで買われる方がほとんど。
たまに、足のことも子供のこともなんも考えずに
履かせている親もいるけれど。。。
統計的には、細い足の子供が増えていて
NIKEはその統計に寄せて靴を作っている。
靴屋の売り場には足にトラブルを抱えて
専門家に見て欲しい、というので買いに来ている。
この二点で、足に合わないコート系を
履いている子供の接客をしているのだとは思う。
最後に
ナイキはその年によってデザインも足幅の設計
サイズ表記も変化するので定番モデル以外は
その都度、足を合わせた方が賢明かも。
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